言葉にならない爪痕を眺めながらでも生き抜いて

今日から十一月です。
見かけた殆どのニュースやワイドショーでアナウンサーや司会者が口を揃えたように「残すところ今年も二ヶ月になりましたね」と言っていた。
なので私も、今年も残すところ二ヶ月になりましたね。

私はインターネットでも現実でも交流というものが苦手だし下手なのでスタンドアローンでしか行動できないけど、いるかわからない読んでる人には感謝しています。
読者とかインターネットの人たちのことは神様や幽霊なんかと同じでいるかわからないけど居てほしい居たら面白い存在として感謝しています。
ありがとう。

昨日は「誕生日だから」と言って友達が食事に誘ってくれた。
けど、私の誕生日は全くもって昨日ではないのでただ普通にご飯を食べて最近よく聴いてるものの話などをした。
古いハードロックやクラシカルなヘヴィメタルに興味があるのと歌謡曲に興味があるのでそういう曲を聴いたり集めたりプレイリストを作ったり作ろうとしたりしてる話をした。
にも関わらず何故かブックオフではDe La SoulのCDを買うなどした。
ヒップホップやラップにも興味がある。
興味があっても取っ掛かりは難しい。
ネットで調べたり図書館でディスクガイド的な本を読むのが手っ取り早いのかな。

スラッシュメタルブラックメタルが生まれた時期とホラーがスプラッターに移行していった時期が似てる気がするのでその辺に詳しい人が両方を見比べて何かしらの時代考証や独自の見解を述べるような本やYouTubeがあればいいのにと思う。

明日は朝から慌ただしいので今日は早く寝たい。

 

[本]『星降り山荘の殺人』倉知淳

同じ字であるしニュアンスが掴みづらいかもしれないけど騙しと騙りは別物で読み手がそこの何に快楽を得るのか作者と読者はライバルにあるのか共犯関係になるのかで作品自体の評価がだいぶ変わってしまいそうな作品。嘘はついてないけど正直フェアな作りではないので騙りの饒舌さと騙しの小手先感が不釣り合いに感じる人はツマラナイと言い出しそうだなと想像できるけど私は面白かったです。小説の技巧的な部分の仕掛けであって物語でのトリックではないから純然な叙述トリック系だと期待すると肩透かしを食らいそうだし動機にしても行動原理にしても想像以上に犯人も主人公もポンコツなのでキャラ変しましたか? という印象薄めになってしまうのは勿体ないけど仕掛け自体は良いと思う。他の人のレビューを読んでも思うけどミステリ好きで読み慣れてる人はアレだし風俗的な流行感でも分かる通り話題は古めだし96年の作品に新しい観点で新鮮な驚きを要求するのは酷だと思う。それでも私は別にミステリマニアでも叙述トリック好きでもないのでそれなりにちゃんと面白く読めました。ミステリ好きじゃない人には良いんじゃないかな。90年代の空気感が苦手じゃなければ。