想像力だけがアンタを死なせはしない

忘れている、忘れていく、やがて忘れていくことが全て優しさとなって私を覆うだろう。
八月が終わりを告げてもう九月。
入退院もあって八月も全然ブログを更新しなかった。
記録することがなかったからだと思っていたけど読んだものの記録していなかったものが割とあってどうしようかと思っていたけどメモしてあったものから思い出せる範囲で記録しようかなと思っている。
思い出せないものは一言にすらならない記録かも。

最近は全てが嘘みたいに感じる。
前は現実味がなくて夢や幻みたいだったけど最近は嘘だと思う。
自分が吐いた嘘、他人が騙す嘘、現実が見せている嘘、現実味がありながら作り物みたいに嘘っぽい全てが。
感情も、言葉も。
嘘をつくのは言葉だとかいうような文章をネットで見かけた記憶があるけど嘘をつくのは人間だよ、バカじゃないの。

ナイフは置かれてるだけじゃ人を殺せない、言葉も使わなければ誰も傷つけない。
在るだけで嘘になる言葉なんかない。
居るだけで迷惑になる人間はいるけどね。
例えば、私とか。

もう自虐ってるのも疲れた。

 

[本]『本の幽霊』西崎憲

本の幽霊

本の幽霊

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あまりよく覚えていない。朝思い出したことを夜には忘れていて夜に覚えたことを朝には思い出せないみたいな淡い感じの短編集。日常的な非日常だけど非現実というほど現実と乖離していない不思議な感触の時間が流れている。悪い気のしない作品で何も残っていないけどその何も残っていなさこそ愛おしいみたいな不在することの美学のようなもの。大島依提亜による装丁と桃山鈴子による装画がとにかく素晴らしい。

 

[本]『不死身のつもりの流れ星』最果タヒ

これは本当にびっくりするほど何も覚えていない。たぶんキミとかボクが実は二人称でも一人称でもない事実みたいなことだと思う。見えない場所でも星は輝いているのだし、星は人のために光っているわけでもない。星の気も知らないで、である。